10分あれば声は起きる?効率の良い立ち上げ発声とは
ボイストレーナーの東本です。
今回は効率よく声を起こす方法です。
寝起きからいきなり本調子で歌えます!って方、いらっしゃいますか?
ある程度時間が経った方が声って出しやすかったりしませんか?
貴方が眠ると声も眠ります。
しかし、貴方が起きても同時に声は起きてないのです。
今日は声を素早く起こす方法をお伝えします。
まず、なぜ声は立ち上がるまでに時間がかかるのか。
それは声帯周りにある筋肉の特性に一つ原因があると言われています。
体全体には色々な筋肉がありますが、それらが本調子で機能するにはある程度の時間が必要です。
時間をかけながら立ち上がってくるのです。
しかも、声帯周りの筋肉はその中でも一番最後に立ち上がります。
なので、寝起きから本調子で声を出せるまでにある程度の時間が掛かる訳です。
しかし、プロフェッショナルの現場では朝早いリハーサルやライブなどが御構い無しにある訳で、「立ち上がるまで待って!」とはいかない!
早く声を立ち上げることも一つ当たり前のスキルなのです。
立ち上げるべき各筋肉を効率よく動かす!
それぞれの発声法を並べてみます。
1.スタッカート
2.Hii
3.リップロール
4.Guu
5.Nay
6.Wee
一つずつ解説とやり方を簡単に紹介します。
1.スタッカート
横隔膜を動かす発声です。
横隔膜という名前ですが筋肉なのでいきなり動かすと思うように機能しないことがあります。
発音はHaで極力たくさんの息を使い、出来るだけ短く切って発声してみてください。
2.Hii
口腔にある軟口蓋を引き上げる発声です。
発音はヒィですがウの口を作り発音してみてください。
この時声は前に出す感覚では無く、下に引くように発声してみましょう。
3.リップロール
唇を震わせながらプルプルと音を出す発声です。
全て裏声でカバーしてみてください。
その際喉を開ける意識をもって、楽に息をおくりましょう。
輪状甲状筋のストレッチにも最適です。
4.Guu
グゥグゥと声を出してみてください。
Hiiの時と同じように前では無く下に引くようにイメージしながら発音してください。
胸骨甲状筋を働かせる発音でもあるので喉仏が深く下がるようやってみましょう。
5.Nay
声門閉鎖筋を強める発音です。
この発声は効果がたくさんあるため、別で詳しく解説した記事があるのでこちらをご覧ください。
6.Wee
喉の位置をナチュラルに保つ仕上げの発声です。
ウィウィと発音しながら低い音まで下がってみてください。
これらの発声をまとめて10分やってみてください!
声が目覚めるスピードが早まり、ライブやカラオケなど貴方の本番で本来の声が出しやすくなります。
是非、スクールやボーカル教室に行く前や、ライブ、カラオケで歌う前に、一度試してみてください。