ボイトレを誰に習うべきか?真のボイストレーナーとは?
ボイストレーナーの東本です。
貴方は本当に正しいボイトレを提供してくれる講師やトレーナーについていますか?
歌がうまくなりたい! この気持ちはきっと貴方の本当の想いでしょう。
それをしっかり具現化できる優れたボイストレーナーは存在します。
しかしながら、すべてのトレーナーにいえることでは無いようです。
私はメジャーデビューし、誰もが知る著名人達をレッスンする立場にありながら、こんな言葉をよく聞きます。
「今までボイトレをやって効果をここまで実感できなったんです」
「過去に先生の言う通りにやってきたが、実際何がよくなっているのか解らないまま終わったんです」
日本では業界レベルでさえ、この有様なのです。
ボイストレーニングは間違いなく歌を扱う者達にとって必要です。
もちろん劇的に効果があるからです。
では何故、こんなことになってしまうのでしょうか?
例えば、ピアノの先生を想い浮かべてみましょう。
ピアノの先生は恐らく、ピアノを演奏する上でもプロフェッショナルでしょう。
その先生が今までやってきたトレーニングの中で、効果的かつ効率的なものを、自身の経験上でブラッシュアップさせながら生徒に伝える。
それを受け取った生徒は努力したのち、そのテクニックを身につける。
基礎的なことから応用までこのレッスンの流れで充分効果を感じるでしょう。
先生が編み出した最も効果的で効率的な練習方法を教わるということは、当然暗中模索で一人練習するより遥かに早く確実だから。
ダンスやギター、ベース、ドラムなどのレッスンにも同じことが言えます。
しかし、ボイトレに関しては大きく違いがあることに貴方は気がついていますか?
それは声帯という繊細かつ、個人差が大きい部位をメインで使うことが前提だからです。
少しオーバーに言えば、ピアノを教えるプロにギターを教えてもらいにいくようなものなのです。
しかし、多くのボイストレーナー達は、自分の経験を元にレッスンを組み立ててしまいます。
ギターを持った生徒にピアノの弾き方を教えているのです。
このことに生徒どころか、音楽業界や講師本人でさえ気がついていないことが根本の問題だと言えるでしょう。
もちろん科学的にボイストレーニングを追求し、エクササイズに変換できる先生も多くいらっしゃいます。
ただ、まだまだトレーナーのほんの一部の人達であることに違いはありません。
真のボイストレーナーとは、貴方の声帯(楽器)を正しくカテゴライズし、その正しい鳴らし方を、声を聴いて分析判断できる能力。
さらに、正しく鳴らす為に必要なメゾットを的確に提供できる能力を兼ね備えていること。
これは並の知識や、経験では得ることの出来ない技術といえるでしょう。
莫大な情報と経験が必要なのです。
私はお医者さんみたいな仕事だと思っています。
患者の病名を症状を見て的確に判断し、効果的なお薬や治療を提供する。
歌と本気で向き合っている貴方の周りに、そんな優秀な先生がいることを願っています。